2011年10月26日水曜日

初恋ブレイク・ダンス

仕事が最近、暇である。



諸所の事情で私が働いている部署は存続の危機らしい。下請けの宿命なんだが。
其れで社員達はピリピリとしている。
だが私自身は「今年一杯は働く」だから今年まで持てば良いし、私には全く関係の話である。


暇なのでコッソリと仕事中に『ヤマジュンミュージアム』で伝説のホモ漫画

『くそみそテクニック』
http://yaranaika.xsrv.jp/yjm/top.html

を読んだりしていた。矢張り山川純一は手塚治を超えていると思う。特に『くそみそテクニック』は『AKIRA』を軽く超えている。消息不明らしいが、どうしているんだろう・・・。



帰宅して寝る。


職場は8人しか居ない。少人数でアットホームと言えばそうなるのかも知れないが、私はそう言う環境が非常に苦手である。100人規模でゴチャゴチャとしていた方が楽だ。だから職場では借りてきた猫のように大人しい。客と話す時間を除けば同僚と話す時間は8時間のうち2分にも満たない。

其のストレスか「居るだけで疲れて」しまうのである。




寝る、といっても熟睡ではない。ボンヤリと横になっている感じ。で、夢現の中でフト、


『0の起源』


が頭を過ぎった。『0』と言うのは古代インド発祥らしい。マヤ文明でも使っていたんだとか。
「0」と言うのは取りあえず「何もない」と言う状態である。

では「0」と言う観念が無い頃はどうしていたんだろうか?と考えると


「何も無い、って言うのはありえない」

と言う感じで常に生産に次ぐ生産。量産に次ぐ量産。日々、何か『在る』ワケである。

だから子作りも必死だっただろう。避妊と言う観念もない。男女と言うのは常に子作り!


「お前ら2人だろ?で、何で1+1で0何だよ?」


とか言われちゃうワケだ。そんなワケで生産と量産と発明が文明を生み、破壊と略奪と繁栄と栄華と魔法などが生まれちゃうワケだ。



で、其の前は狩猟社会。


この頃はどうしていたのか?兎に角、「在る」しかないワケだから狩りに行って収穫がない、って言うのは「絶対にあってはならない」事だっただろう。

しかし人類が持っている武器は

「棒」
「石」
「槍の出来損ない」

程度である。しかもシマウマですら時速60キロで走ると言うのに人間の最高速度は現状、瞬間最大速度で時速44.・17km。

手ぶらで帰る、ってのもあったと思う。


その前日に『勅使河原蒼風』と言う活け花の人の本を読んでいた。勅使河原蒼風氏は「活け花の起源は仏教徒が仏に花を捧げる処から始まった」と書いている。
其の前に岡倉天心は「人類は花を愛でた瞬間から禽獣の域を脱した」とも言う。


恐らく狩りで失敗して手ぶらで嫁の元へ帰る。当時から家庭制度はあったと思う。家庭って言うか今とは随分と違うだろうが。

嫁が言う。

「今日の収穫は?」

ない、とは観念上、言えない。

「うん。シマウマには逃げられたけども綺麗な花が咲いていたから君に似合うと思って持ってきたよ」

シマウマの肉には有りつけなかったが手には綺麗な花。香りも良い。食い物よりも女性が化粧品や装飾品に目が無い事は初期人類の頃から変わらないのだ。


多分、そうやって人間は「0」からの回避を行っていたんではないだろうか?。其処には矢張り「シマウマじゃなくて山芋が」ではなく『花』でなくてはならない。

若しも当時の人類が妻や恋人へ『花』ではなくて『山芋』をプレゼントしていたら今でも街には花屋は一軒もなく、代わりに『納豆屋』『山芋屋』になっているだろう。



311で原発が連日、大暴走している最中。都内にも大量の放射能が降り注いでいた。だが桜が矢鱈滅多ら美しく咲いていた。放射能と余震の恐怖で震え上がっていたが、桜を見ている時だけ、別世界に連れて行かれる。

肉よりも花の方がランクは上なんだと思う。




時代は流れてインド人が「0」を考えた。其の時から恐らく『経済』ってのは今と大して変わらない位には発展したんだろう。

嫁や恋人が言う。

「今日も儲けは?」

「駄目だねぇ。隣にショッピングモールなんかが出来やがって客がそっちに流れちまって・・・」


と言う『言い訳』・・・そう!「0」と言う観念が誕生した瞬間から



『言い訳』



と言うロジックも発生したのだと思う。此処から人類の堕落が始まり、胡散臭い宗教が暗躍し始め、資本主義と法律が生まれ、TPPだとか原発に繋がるのだ。

だが私はインド人に感謝しなくてはならない。私に人生は常に『言い訳』に満ちている。


●会社に遅刻した時

●会社を無断欠勤した時

●約束をスッポカした時

●常日頃


『言い訳』がなければ私は恐らく6歳になるまでに何者かの手によって消されていただろう。



起きてtpの練習。練習場所にはブレイク・ダンスを練習している男女がいる。暗闇の中で女の子が携帯で色々とキャピキャピと話している。男の子は不機嫌そう。

「今の彼氏か?」

「そーなの!」

其の発言により男の子の憂鬱さは更にヒートアップしたらしく、盛り上がっているのは女の子だけ。

『初恋ブレイク・ダンス』

ってのは中々、似合うなぁと思った。


帰宅中に警察が「止まりなさい」と言ってきたので振り切って「止まるか!ボケぇ!」と怒鳴って、空き缶を投げつけた。


最近、夜中の警察が多い。糞どもめ。

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