2012年10月7日日曜日

土佐日誌/何回目?


元々、5日間程度で帰ってくる予定だったがライブの準備もあったし、都内じゃないと出来ない事も多々あるからである。

しかし高知時間と言うかノンビ~リとした時間が過ぎていく中で「別に良いか」と言う感じで滞在期間が延びた。
で、猫にカリンバを聴かせたり、トランペットを聴かせたり、猫の初恋を眺めたり。

ついでに飼主の旦那さんがサックスを突然、始めたので、何だかんだで12日間。



ボケぇーっとしていたら旦那さんがfacebookを見ながら「あ、KO.DO.NA君。今度、ライブじゃない」と言ってきた。SDLXじゃなくて先日のキッドアイラックホールのライブである。

「あー。それですか。どうしよう。バックレようかなぁ」

「そーしたら?」

と言われたのでバックレようと思ったら自分のSDLXのライブが控えているのを思い出した。


「っは!しまった。ここで猫ジャラシで遊んでいる場合じゃない」


と。どう考えたって高知県長岡郡にSDLXはないし、ライブ会場は『ラーメン屋』。之ばかりは都内に戻らないと無理だ。フライヤー等の作成も。


「こっちで出来ないの?ネットもあるし、PC使って」

「無理です」


と返答。他県で都内のライブの企画をやって成功させている人もいるが、私はそう言う感じじゃないし、実際、無理だ。

「えー!帰るのぉー!」

と飼主、夫さん、猫6匹から言われる。

「仕方がないじゃないですか。之が僕のライフスタイルなんですから」
とか何か言って飛行機を予約。

飛行機もネットで予約するのだが、猫に邪魔されないようにコッソリと二階に猫に見つからないように上がり、猫に見つからないように予約。そもそも、最初に予約しようとしたら『ディグ』に邪魔されて出来なかったのである!(この事は今、思い出した)

(飛行機の予約を邪魔するディグ)


この写真をよく見ると空港会社のページを開こうとしている画面なのである。だが、ディグが「ドッデーン」と寝転がって、可愛い寝息を吐く上に、変なボタンを押したらしく、どかせて再起動したら

『ウィンドウズを修復しています・・・』

と言う画面になって予約するのを諦めた覚えがある。



其処へ風邪。


お陰でチケット代が払えず空港会社に電話して、イレギュラー処理でコンビニへ行ってお金を払い、チケットを入手。


「帰りたくはないけども・・・仕方がないのよ。ここで生きるのは魅力的過ぎるけども、俺はまだ若すぎる」


と猫を説得。


「帰るな、帰るな」と飼主と言うより、最早『8匹目の猫(母猫)』と化した家主が言う。

「いや、だからですね」

と説得。

「えー!帰るの!?」と、最早『9匹目の猫』と貸した夫さんが言う。

「いや、だからですね」

と説得。

「え?君は7匹目じゃん。何処に行くのさ?そんな事より皆で遊ぼうよ」と猫6匹が言う。

「いや、だからね」

と説得。


中々、大変だった。



そう言えば伝説の『高知県長岡郡大豊町最大の名物』である

『ハキキン寿司』

と言う奇怪な食べ物の写真が出てきたのでUPする。

之が土佐の山岳地帯の『寿司』じゃー!

(ハチキン寿司)


稲荷寿司を作ろうと思ったが『油揚げ』がなかったので『こんにゃく』で作った、と言う寿司である。味は非常に不味い。


高知県は本当に『お遍路』しか本土の情報を知ることが出来なかったのだが、内陸部は山岳地帯なので『お遍路さん』でも躊躇していた為、来た際には相当にモテなされたらしい。
(そう言えば前総理の管首相もお遍路やってんだよな)

何しろ『お遍路』しか情報源が全くないワケだから地酒を飲ませ、食わせ、持て成し持て成し。

で、気を良くしたお遍路が本土の情報を彼是と水子供養、先祖供養も忘れて歌って、踊って、語るワケですよ。


其処に酒だとか『人情』もあるので本土情報を『大げさ』に伝えたりもする。


その『お遍路の大げさな情報』を真に受けて本気で信じて脱藩した馬鹿が坂本龍馬なんだが、そのノリで『稲荷寿司』を伝えたらしい。

現物があったかどうかは不明として「本土では『稲荷寿司』と言うモノがあるらしい」となる。絵筆はあっただろうから形は伝えられる。

「で、何で出来てんだろう?」

「さぁ」

「油揚げって何だ?」

「油って言ってもなぁ」

山岳地帯なので『油』を精製するのが困難だったかと思われる。

「とりあえずさ、こう言う形の寿司を作れば良いんだろ?」

「寿司って酢飯だっけ?」

「そうそう。で、何かで包めば良いじゃね?」

「何で包むのさ?」

「・・・」

「でも、寿司って魚が酢飯の上に乗っかってるもんだろ?」

「あ、そうだ。鮎が吉野川にワンサカいるじゃん」

「しかし、鮎じゃ乗せるには小さいんじゃないか?」

「お遍路さんから俺が聴いた話だと海の魚はプルンプルンしているらしい」

「プルンプルンか・・・。鮎は川魚だから余りプルンプルンしてないしなぁ」

「イノシシじゃ駄目か?」

「イノシシじゃプルンプルンじゃないだろ」

「コンニャクみたいなモンなのかね?」

「あ!それだよ!それ!兎に角、プルンプルンしてれば良いんだろ?」

「そっか!じゃあ、コンニャクでこう言う形の寿司を作れば稲荷寿司になるのか!」

「そーだよ!絶対!ってか多分!お遍路さんが食ってたもん!」

「じゃ、作ってみよう!」


と言う伝言ゲームで作ったのが『ハチキン寿司』である。この土地の名物なのだが味は不味い。

同じようなもので碁石茶と言う奇怪なお茶もある。香りは何とも言えないのだが、味は『酸っぱい』のである。
結論から言えば『不味い』である。


「お遍路さんが『お茶』ってもんを聴いた」

「緑色のお湯らしい」

「色が付いたお湯らしい」

「味が苦いらしい」

「味があるらしい」

「得も言われぬ味があるらしい」

「兎に角、味と色があるお湯らしい」

「どうやって作るんだ?」

「お茶の葉を使うらしい」

「何だ?それ?」

と思考錯誤の末、山で見つけた『葉っぱ』で行けそうだ、となった。で、彼是と誰かが考えたのであろう。

お茶の葉を採取
お茶の葉にカビを栄えさせる
其れを蒸す
蒸した茶の葉を今度は『漬ける』
乾かす

と言う前人未到で、この地域でしか作っていないケッタイなお茶が出来上がる。一時期は大名すら飲んでいたらしいのだがコーヒーに対しての紅茶、と言うよりは

『ギターを見て真似て作ったらウクレレ』

となったハワイの土人のように全く別物になった。味は酸っぱい。何しろお茶の分際で乳酸菌がタップリなのである。ヨーグルトか、って。



兎に角、山岳地帯ってのは何かと不利である。高速道路が今はあるからマシだが、以前は犬寄峠と言う峠しかなかったらしく、その峠を昇れる事が『一人前の人力車』と言う耐久テストまであったらしい。ル・マン24か、って。

因みに犬寄峠だが『峠の走り屋』が日夜、攻めているらしくタイヤ痕だらけらしい。






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