2016年11月25日金曜日

響け!ユーフォニアム

今年のはじめに会社の同僚からアニメを勧められた。




その同僚はピアノを少しやっているらしく音楽ネタが好きだった。

「これ、イイっっすよ。マジ、泣けるっす」

と同僚は言う。



だが、彼は入社して3日で退職していた。
それが









である。

京都アニメーションの作品は『境界の彼方』と言うアニメが少し好きだった。
だが、後になって思えば「一体、あのクソ・アニメの何が良かったんだ」と思うような内容だったのだが、まぁ好きだった。
で、『響け!ユーフォニアム』を見てみる。



ところが予想外に私の涙腺にヒット!
これが、また吹奏楽器をやっている人間なら涙なしには見れない出来なんだよな。
もう、『吹奏楽器あるある』が連発。

①努力が報われない

②練習量と技術が全く比例しない

③基本的に単音しか出ないので一人での練習は孤独感だけ

④意外と体育会系(吹奏楽器は体力楽器)

⑤いくら頑張っても報われない

⑥何をやっても無駄

⑦携帯楽器のはずが意外と重たい

⑧非常にシビア

⑨頑張らなくても報われる奴がいる一方、頑張っても報われない奴がいる

⑩金管楽器は基本、マゾじゃないと無理



と言うか。
アニメなのに運指もキチンと描いていて驚いた。音楽アニメだからか、演奏シーンは市民楽団のTOP楽団を使い、トランペットの勝負シーンでは大学のアマとプロを並べて吹かせるとか、一旦、録音した音源をピッチをズラシたりテンポを狂わせる、と言う徹底っぷり。


「頑張っても報われない」
ってのは芸事の世界では当たり前の話なのだが、『青春モノ』『学園モノ』では頑張るものは報われる。
『三年寝太郎』だとか『わらしべ長者』なんてモノは『学園モノ』の作品の前では略式裁判の末、公開処刑である。

ところが『響け!ユーフォニアム』は結構、報われない。
主人公が鼻血が出るほど頑張ってもパートから外されたりする。


嗚呼・・・と思うが、吹奏楽器にせよ『楽器』とか『芸事』をやる人は、そう言う経験は山のようにあるわけで、ある程度、出来るようになると忘れたい過去になるのだが。
私もトランペットを吹けるよな身体じゃなかったから日々、嘔吐しながら練習しいてた時期があって、その頃は会社にも楽器を持って行って昼飯は『飲み込む』ように食べて、残りの時間を練習に当てたり、いつも練習していた。
「あの頃は勝利と栄光の日々だったなぁ・・・」
と思うのである。何しろ、其処までやってもJAMに行けば『小川VS橋本』戦の橋本の如くフルボッコ。
『敗北の美学』
と言うか、ランボーが言う『光輝く忍耐』と言うか『光も刺さぬ忍耐』と言うか。

で、1クール目が終わり、劇場作品が作られて「良かった、良かった」と思ったら2クール目が始まっていた。
で、観ているのだが、これが何故か第一期に2回ほど百合シーンを入れたら萌え豚どもが、萌たのか2期は百合シーンが1話に1回入る、と言う有り様である。

もう、ユーフォニアムとかカンケーなしに百合百合している。
第一期の百合シーンは中々、ドキドキさせられたのだが。
       
              (伝説の百合シーズ)





女性と同士が、こうやってイチャイチャするのか?と女友達に聞いてみた。

男は本質的にホモで童貞だが、女性も百合で処女なのか?と。
「んなぁ、ワケがねぇ!」
とのこと。

私は玄界灘の荒波を西に眺むる九州の男子校出身であるが在学中に不思議で仕方がなかったのは
「何で皆、男同士なのに恋人同士のようにイチャイチャするんだろうか?」
だった。
「ガチなホモと、男子校は一体、なんの違いがあるんだ?」
とさえ思うほど、男子同士はイチャイチャしていた。

三島由紀夫は割腹自殺する前日に『盾の会』のメンバーと乱交パーティーをやったらしいが、文学や右翼を極めるとBLになるんだろうか。
私は九州男児の分際で『渋谷系』なんぞを聴くような軟派な体質だったので(九州と言う土地柄を考慮するとISISの支配地域で飲酒とタバコと同性愛を楽しむような髪をも恐れぬ所業である)、
『友達以上、BL未満』
みたいな友人は出来なかった。何と言うか、理解出来なかったのである。
ってか今でも理解できない。



上京た頃に室野井洋子と言う舞踏家の家に泊めて貰った。
で、当時もそうだったが舞踏界隈だとかアングラ演劇界隈は尋常沙汰が多い。
私は其れが凄く嫌だった。
その愚痴を言うと室野井洋子さんは

「男同士の喧嘩って、男女間のSEXなんだってね」
と言う。

「はぁ?SEX?」
「男女間のSEXだって、誰かが言ってたの。それで何だか納得したの」
「僕は嫌いです」
「え?そうなの?」
「だって、馬鹿みたいじゃないです
か」

室野井洋子さんは不思議そうな顔をしていたが、恐らく室野井洋子さんが徘徊していた界隈がそうだっただけ・・・と言いたいのだが、その後、唐組に入ると、其れこそ『ヤリマン』『ヤリチン』のごとく劇団員同士が殴りあう。

「喧嘩しに入団したのか、演劇のために入団したのか分らん!」

と思うほどだった。


今は違うみたいだが、当時の唐組は『腕っぷしで』みたいな部分があって、其れは唐十郎のコンプレックスの反映だったのだが(唐さんの動物的な弱さ)、凄く嫌だった。
仲良くしましょー!ってワケでもないが、舞台を作るのに殴りあわなきゃならない理由が見当たらない、と言うか。



演劇から足を洗って長いことになるが、其れでも舞台には関わりがあって、スタッフだったり裏方だったり、数年に一回はステージで演奏したりする。
だが、困ったことに

『恐らく若き日には武闘派と言うか男っぷりを発揮していた』
であろう、オッサンが露骨に喧嘩を売ってくる事がある。
で、殴ろうかな〜と思ったりもするのだが、そう言う男性に限って年金受給者って言う年齢なので殴ると死んじゃう可能性があるので安酒で意味不明な演説を「はぁ・・・・」と聴くしかない。

「こいつのトランペットは自我の云々カンヌン!小さなテロリスト気分でいやがる!それで、な?俺はマイルスに聞いたんだよ!マイルスは音が全てだ!って言うんだよ!な?マイルスはな!?」
「あの、先ほどからマイルス、マイルスって言ってますがマイルスが生きている頃に会ったことも観たこともないんでしょ?」
「・・・・とにかくだ!・・・うぅ・・・!!!」
「あと、マイルスは音が全てだ、とは言ってませんよ。リズムの為のメロディーであって、そのメロディーの為のモードですけども。・・・まぁ、専門的な話は野暮ですが」
「とにかく、俺ぁマイルスに聞いたんだよ!(延々と続く)」


はぁ・・・俺も北王子高校吹奏楽部に入りてぇよ。穏便に音楽活動をやりたいもんだ。
吹奏楽部は楽で良いよ。たった3年程度、練習しただけでステージに上がれるんだから。
で、とりあえず結論としては
「女子同士で百合はない」
「男は基本、ホモで童貞」

である。
寒い日だ。寒い結論だ。










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