2017年1月27日金曜日

風邪をあつめて

風を弾いた。


『風を弾いた』と書くと一気に『ボブ・ディラン』、または『はっぴいえんど』っぽくなるのは多感な時期に聴いていたからだろうか。
ってか、ボブ・ディランは最初に買ったLPが『時代は変わる』だったんだが、ジミ・ヘンドリックスとかデトロイト・テクノとかゲリゲロゲゲゲとかを聴いていた10代には、もう殆ど『雅楽』並に渋すぎてサッパリ理解出来なかった。
ただ、翻訳された歌詞は大好きだった。ディランの『時代は変わる』が好きに成ったのは随分、あとだった。








しかし、これほど『テッパン』な風邪は一年に一回くらいだろうか。あ、昨年、舞台監督をやった時は仕込みの日に思いっきり風邪を引いてしまい、死にそうになった。

あの時は死ぬかと思ったな。

何しろ10mの脚立の上で何やら、やらなきゃならないので「これで落ちたら来世は小さな虫になるんだろうな」と思った。
舞台スタッフって年に平均2人は落下とかで死亡している。死亡はしていなくても重症をおったり。



で、医者に行く。

「インフルエンザではない・・・と思うよ」

と藪医者は言う。

「どのくらいで治りますかね」

「インフルエンザだと3日かなぁ。風邪でも3日くらいなんだけどね」
「じゃあ、2〜3日は伏せるしかない、と」

「うーん。これは言い難いのだけども、君の場合は2〜3日じゃないね」

「へ?と言いいますと?」

「余命4日だね」

「はぁ?余命4日?。普通、半年とか1年じゃないですか?!」

「仕方がないだろ。君の風邪は普通の風邪じゃないんだよ」

「じゃあ、病名は?」

「えーっと、長いんだけども『常染色体劣性遺伝性若年先天性中枢性肺胞低換気症候群アフリカ睡眠病』なんだよ。1億人に一人の症例だ」

「・・・・これって実在する病名なんですか?・・・なんだか適当な病気を並べただけのような気がするんですが」

「何だと!お黙り!シャラップ!ビー・クワイエット!君は医者に歯向かう気かね!」

「いや、そう言うつもりでは・・・」

「君は医大を出たのかね!君は医者かね!学会に行った事があるのかね!」

「いや・・・って言うか・・・」

「嫌もクソもない!シャラップで、ビー!クワイエットざんす!君は東海村JCO事件で被曝した奴がドロドロに溶ける様を見たことあるのかね!」

「いや・・・普通、ないと・・・」

「私は3代続けて医者なんだよ!3代だよ?初代は明治時代だ。明治、大正、昭和と平成と激動の時代と政治の季節に医者やってんだよ?君のような、まだクチバシも青いし、ケツも青いガキに何か言われたかぁな
いね!」

「・・・・とりあえず分かりました・・・」

「まぁ、余命4日間だ。好きな事とか、思い残すことがないように楽しむことだね。あ、言っておくけど化けて出ないでね。うちの妻とか子供が嫌がるから」

「・・・はぁ」

「うちの子は、今年、受験なんだよ。其処は勘弁してくれ給え!」


余命4日か・・・。

2017年1月25日水曜日

竹宮恵子

九州の僻地に住む友人の頼みで竹宮恵子のサイン会に行った。
因みに友人は男性である。
竹宮恵子ってのは『風と木の詩』の作者だ。





私は『サイン会』と言うモノに行ったことがない。

現物が手に入れば良いだけで、サインがあるとか無いとか気にしたことがない。
この辺は私が北九州市出身で、頑張っても『現物』しか手に入らなかったからだと思う。

演劇をやっていた頃も演劇を観に行くことは稀だったし、音楽をやっている分際でライブに行く本数も桁外れに少ない。

『そう言ったもの』

を初恋のように恋い焦がれた頃に、そのミュージシャンの音源を手に入れる事が精一杯だったし、演劇は来たことがなかった。

だから、ボブ・デュランのライブに2万円払う人の気持も分からないし、レベッカとかフジロックに行く人の気持ちも判らない。
『それを作った本人』を観る、と言う事の価値が判らないのである。



あ、思い出した。
先日、ガンバおじさんのバンド『SxAxC』を観に行ったのだが、当日はMelt-Bananaが高円寺でライブって事もあって集客が芳しくない・・・みたいな事を言っていた。
だが、私は『SxAxC』の方が面白い、と思ってしまう。普通に面白かったし、音楽的にも素晴らしかった。

Melt-BananaなんてYOUTUBEで良いだろ、って言う。またはCDで良いだろ、って言う。
メジャーどころのライブと、新年の皇居参拝の違いが判らない。
youtubeやCDで良いだろ、って言う人を其れなりの額を払って行く人の気持が判らない。
ただ、これは私が田舎モノで、その多感な時期に『其の行為が目の前で行なわれる』と言う経験が皆無に近かったからである。




そんなワケで『人生初のサイン会』である。
しかも、伝説の『風と木の詩』の作者だ。
結構、緊張した。何しろ初めてなのである。
しかも、連載開始が1975年なので恐らく中年女性ばかりだろうなぁと。



で、行ってみた。場所は八重洲ブックセンターだ。

8階に行って『風と木の詩:原画集』を買ってチケットを貰う。

「前のほうが開いております」

と言うので、前列3列目に座った。
たまたま空いていた。
で、竹宮先生の話を拝聴。





実を言うと『風と木の詩』は予習って事で前半だけ読んだ。

だが、私の好みではない。

個人的に萩尾望都の方が好き。『トーマの心臓』は遠藤周作の『海と毒薬』と同じくらいインパクトがあった。
完全に個人的な好みの問題だけども。




質問コーナーがあったので私も聴きたいことが幾つかあった。24年組って1ドル=300円の時代にシベリア特急に乗ってヨーロッパ旅行に行ってんだよな。

其れでヨーロッパが舞台になる漫画が多くなったらしい。

徳島県育ちで、上京して、行き成りヨーロッパって言うのは凄い衝撃だっただろうなぁと思うのと同時に、当時の少女漫画家の執筆活動がどんな修羅場だったのか?って言う。
当時は全て手書きだ。スクリーントーンは売っていただろうが、無いものは作るしか無い。
一話を書くのに、一体、何百時間かかっていたんだろう、と思う。



少女漫画家は多忙を極めるので男性編集者と『男女の仲』になることは珍しくなかったらしい。有名な処で言えば『ホットロード』とか『ちびまる子ちゃん』である。

とは言え、竹宮恵子とか24年組クラスになると編集者と男女の仲になれる程、暇ではなかっただろうし。
少女漫画の黎明期って事もあり、編集者もよく意味も分からないママ、資料や取材材料を金に糸目をつけずに出していたらしい。



で、サイン会だ。

初めての事なので緊張する。
会場は予想はしていたが中年女性と言うより(って私が既に中年の域だが)


『50〜60歳の女性』


が9割。元祖腐女子、とでも言えば良いのだろうか。

残りの1割が若い女性と、男性(男性も50代後半と言う塩梅)だ。


オバサン達は、オバサン達なりに頑張ってお洒落してきている。
厳寒の東京駅だと言うのに露出度も高め。
羽生選手が出場する大会席のような様子である。





で、私も緊張しているし、判らない事だらけなので隣のふくよかな、体積が大きい、対面積が大きい50代半ばと思われる女性に

「これ(原画集)、どうすれば良いんですかね・・・」

と聴くと

「これにサインをして貰うのでビニール袋から開けておいた方が良いですよ」

と親切に教えてくれる。


・・・・・のだが、この女性の口と言うか口臭が物凄い臭いなのである。

オブラートに包んだ言い方をすれば


『クサヤの臭い』


であり、分かりやすく言えば



『ウンコの臭い』


なのである。
インフルエンザが流行っているので『クサヤ』を食べてきたのか、はたまた元祖腐女子として

『BL→スカトロ』

と言う性癖の持ち主なのか、物凄い歯槽膿漏なのか。
だが、歯槽膿漏がウンコに変換されるのか?



以前、佐藤yukieさんとライブをやって、帰りに坂本美蘭さんと3人で阿佐ヶ谷の呑み屋で呑んだ事があった。

B級グルメが好きなyukieさんが、突然

「マスター・・・『クサヤ』はありますかねぇ」

と言うと、マスターは此れから起きる残劇を喜ぶ悪魔のような笑みで

「ごぉざいますよぉ〜♪」

と歌うように言う。お前はメフェレスとかよ、って言う塩梅だ。



焼き始めた途端に店内が凄い臭いになる。思わず口数が減る。
で、出てきた。

「なんだ。魚を焼いただけじゃないか」

と思い、口に含んだら口の中に、分かりやすく言えば

『ウンコ』

の臭いが爆発する。ウンコを食べたことはないが、恐らく、こう言う味だろう、というか。
思えばウンコも発酵食品も本質的には変わらない。

坂本美蘭さんは

「意外と美味しいですね」

と食べている。
隣の席の人が

「お、クサヤですかぁ〜」


と言うので隣席の初対面の人も食べる。

「うちの故郷の名物なんですよ〜」

と嬉しそう。


『食わぬは武士の恥』


と玄界灘の荒波を西に眺むる九州男児中の九州男児が食い物に後は見せられない。

「上等っすよ!」

と頑張って食べたが、口数が減るほどである。味よりも嗅覚が凄くて汗が出る。
帰宅しても口の中が『クサヤの臭い』で翌日まで残った。



竹宮先生のサイン会では其れを思い出した。
隣の女性と少し話したりしたのだが、女性が話す度に『クサヤ』の臭いが鼻孔目掛けてダイレクトに来る。
クサヤは健康に良いが、その女性は健康に悪い感じがする。


なんで、こんなに臭いんだ?。クサヤを食べてきたか、気合の入ったスカトロ・マニアか?
と思ったりもするのだが、そもそも50〜60代が9割なので会場内は加齢臭が凄い。


『加齢臭』
『美しいBL』
『少女漫画家の女帝』



とう組合せが理解が出来ない。


途中で竹宮先生がジルベールと言う『風と木の詩』をライブで書いた。色紙は一枚だけなので抽選である。




「それでは・・・2番です」
となったら、皆、自分のことように拍手喝采である。こう言う所は良いなぁと思ったが、当たった人は50代後半と思われる男性だった。



当日、お気に入りのコートを着ていたのだが、帰宅しても、

『クサヤ女』

の臭いがコートに染み込んでいる事に気がついてウンザリした。

翌日、クリーニングに出した。

2017年1月24日火曜日

夢一夜

モンゴル地方にありそうなテントに行くと、机や椅子があり、麒麟麦酒とコップ。


其処へ

『小泉進次郎』がいる。彼は私にビールを注ぎながら言う。




「若!、来年度の予算案なんですが、この場をお借りしてちょっと・・・」



私は疲れていたし、こんな議会でもないのに来年度の予算案なんてバカバカしい。

「まぁまぁ、そんな事ぁ国会で話せば良いじゃないか。来年度の予算案なんて野暮な事ぁ言うもんじゃないよ。こんな祭りの日に・・・」

「とりあえず、この二件だけでも」

と言うのだが、一件は

『アニメータと漫画家の賃金アップ』

だった。

「分かっとる、分かっとる。アニメだか漫画だろ?。あんなポンチ絵に・・・とりあえず今が一千万円だろ。2千万円にしてやりゃ良いんじゃないか?」

現状、国の金を投入するアニメが

『エスパー魔美』



なのである。別に3Dとかじゃない。普通に二次アニメだ。『エスパー魔美』に今更、国費を投入する理由が分からないが、国会ではそうなっている。


其処へPKO派遣で今も活躍中の

『鉄人28号』



と、その操縦者が来た。

「先生、今年も鉄人28号ば、宜しくお願いしまっせ!」

「こげん、28号ば、現地の人の喜ばれとりもっそ。焼き畑農業ばやらせっと、10万馬力で動いとりもっそ」

と言う。正太郎君と思われる人と、鉄人28号を見る。


戦後から動いている鉄人28号だが、実は中身はV4気筒エンジンで動いている。

燃料は軽油だし、燃費も良いのだが、如何せん戦後に作られたロボットなので4気筒のうち、実際に動いているのは1.5気筒である。残りは動いたり、動かなかったり。そんな塩梅なので『実質1馬力』である。

『10万馬力』と言うが、流石に盛りすぎなんだが当時の政党と国策を考えると10万馬力と歌わざるを得なかった事情もある。

「今後とも宜しく!」

と言って鉄人28号を撫でる。


で、芸者がテントの中で日本舞踊を始めた。
で、しばらくすると私は眠りこけてしまった。

眼を覚まして、イベント会場の近くにある日本料理屋に行くと、また小泉進次郎がいる。

「いやー、盛大なイベントでしたね。住民の皆様も喜んでくれて」

「まぁ、まぁ、とりあえずビールでも呑もうじゃないか。私しゃスッカリ眠ってしまったようだが」

「とりあえず、若!来年度の補正予算案なんですが」

「はぁ。なんだ。まだ、あるのか?」

「とりあえず、通常国会のスケジュールなんですが」

と小泉進次郎ががパラパラと資料を出してきたら、また眠くなった。
で、眠った。
眠ったと思ったら、目が覚めた。



「鉄人28号って1.5馬力なのか・・・スーパーカブ以下だな」
と思った。
自民党議員になる夢なんて初めてだ。

2017年1月22日日曜日

ストラディバリウスっていたろ

風が強何処か湿っぽい。

風の日は何だか憂鬱になる。思い出したくない事を思い出しそうになるが、思い出せない。

こんな風が吹く日。私の脳裏には何時も、ある情景が浮かぶ。



薄暗いランプの元で年老いた男性二人が静かに呑みながらボソボソと話し合っている。手元には酒のツマミなのか細切れのパン。


チェーホフの『ワーニャ叔父さん』のような情景、と言うか。外に出ようにも風が強くて出る事が出来ない。
昔話ばかり。昔話しか出てこない。

昔話に登場する人物達は既に他界しているか、その地に居ない。

そんな連中の事ばかり話している。



「ストラディバリウスっていたろ」

「ああ」

「バイオリン職人の」

「ああ」

「変わった奴だったよ。家に閉じこもりっきりで」

「ああ」

「ニスがどうした、塗料がどうした、って」

「ああ」

「年中、呟いていたなぁ」

「ああ」

「五月蝿かったよ。毎日、毎日。ぎーぎー鳴らしてなぁ」

「ああ」

「俺にはアイツが作るバイオリン・・・だったけ?」

「バイオリンだ。アイツは笛や管楽器には興味がなかったからな」

「バイオリンか。俺にはアイツのバイオリンと他のバイオリンの区別が付かなかったが」

「俺もだ」

「アイツが死んだ時、息子のパオロがバイオリンを売っていただろ」

「そうか」

「俺の息子が欲しがってな」

「買ってやろうかと思ったら値段が高すぎるんで買えなかったよ」

「オマエの息子は今は水夫じゃないか」

「水夫は辞めたってよ。孫が病気で水夫の給与じゃ食えないんだと」

「何処も似たようなもんだな。俺も水夫で食えた事はなかったよ。・・・借金してばかりだった」

「俺もだ」

「オマエの息子は何しているんだ」

「今は競艇で食ってるんだとよ」

「ギャンブルか」

「そっちの方が稼げるらしい」

「・・・俺もそうすりゃ良かったな」

「俺たちの頃は競艇はなかったしな。麻雀も弱かったしな」

「ああ」

「ストラディバリウスだけどよ」

「アイツが死んだ時、葬式には出たか?」

「招待状は届いたがな。面倒だから居なかったよ。仕事もあったし」

「俺は嫁が四男を産んだばかりだったしな」

「しかし嫌な奴だったな・・・」

「ああ」

「麻雀で負けてもツケてばかりだ」

「ああ」

「清算する前に死にやがって」

「ああ」

「本当に嫌な奴だったよ」

「全く嫌な奴だったなぁ」



二人の会話は最後は必ず「嫌な奴だったなぁ・・・」で終わるのだ。
パン屑で机も手も汚れている。二人の身なりは貧しい。貧しいと言うよりは普段着と言うか。朝から晩までパジャマと言うか。

二人は不眠症。

どちらかが「寝よう」と言えばベットに潜り込む事も出来るが、ベットの中で不安な闇夜を過すのが怖い。お互いが言えない一言が
「もう、寝よう」
だった。

仕事はない。既に引退している。国民年金で遣り繰りしている状態だ。
2ヶ月に一度、12万円。月6万円。

部屋に隙間風が入るが寒くはない。湿った空気が憂鬱な夜を加速させる。
安眠の日は遠い日の出来事。


眠れたのは何時の日だったのか。思い出せない。
真夜中が楽しかったのは何時までだったのか。朝までドンちゃん騒ぎをしてグッタリとしながらも仕事をし、夜には寝る。
そして翌日にはドンちゃん騒ぎ。妻は激怒するが、子育てなんぞ男のする仕事じゃない。
妻を怒らせたくて、やっていた気もする。

妻は寝ている。昔と同じパジャマを着てナイトキャップ。彼女の寝息は昔と変わらない。
最後に性交したのは何時だったか。

妻はいつも猫と寝ている。




風は止みそうにもない。話も終わりそうにもない。

「嫌な奴だったなぁ」

と呟く。何回目だろう。

Stand by Me

その指揮者は莫大な金額を使い、自宅を燃やし、友人達との交友関係を破綻させながら最後の録音を行った。

『チャイコフスキー:バイオリン協奏曲』




『シュトラウストのワルツ 』


其の後、利き腕である右腕を切り落とした。主治医は女医だった。女医は彼の作品を全て好きだ、と言っていた。

彼は女医が少し好きだった。

手術が終わった後、之までの自分の作品を糞味噌に貶し、そして女医に自分の最後の録音作品と右腕をプレゼントしようと思った。そしてコーヒーを振舞おう、と。

手術は全身麻酔だった。だから手紙を書いておいた。
あとで渡そうと思った。

手術が終わってから目を覚ますと女医はコーヒーが飲めない体質である事をしった。


暫くして。


長年連れ添った楽団員達と外で話していた。1人がコーヒーを淹れてくれた。コーヒーカップを掴もうと思ったら右腕がないことに気がつき、漸くはにかんだ。


BGMは『スタンド・バイ・ミー』で。
私らしくない。
そんな夢を見た。



2017年1月11日水曜日

Oi-Funk



年末に姉に電話をすると
「U君がラッパ・デビューしたよー」
と言う。




ラッパと言えば正露丸。





正露丸と言えばNHK交響楽団で、1stを務めていた金石幸夫(日本トランペット協会副会長)で、生まれが大正時代なので既に故人だが、生きていたら少なくとも私なんぞは直立不動にならざるを得ない人物である。
(左から『福井功 氏(戦国武将筒井順慶の末裔!)』『北野博正 氏』『野崎季義 氏』『金石幸夫 氏』)

何しろN響の1stである。
どのくらい凄いか?って言えばN饗ってのが現状、『日本最強の交響楽団』なんだよな。日フィルとか読売フィルとかあるけど、やはり国営交響楽と言うか。日フィルかN響か、って言う。


うむ。分かり難いな。トランペットって言う楽器は特種な楽器なのでエジプトの歴史で言えば
1:バイオリン→クレオパトラ
2:N響の1stトランペット→クフ王
とかだろうか。クレオパトラは偉大かも知れないが何しろクフ王はピラミッド作っちゃうからな。


だが、エジプト史は分かり難いかも知れない。では、旧約聖書で行こう。
1:バイオリン→ノア(方舟作った奴ね)
2:N響の1stトランペット→神
だろうか。。モーゼは方舟を作ったが、仕事が終わってから「あー、疲れた。ちょいと一杯やるか」と、先ずは『ぶどう畑』を作って、葡萄を収穫して、其れを彼是してワインを作って素っ裸で寝る。
で、息子から掘られそうになって(歴史上、記載されている最古のBL)掘りそうになった息子はアフリカへ追いやられた(此れが黒人の元祖。嘘だと思ったら旧約聖書嫁)
だが、神って洪水やっちゃうんだもんな。テメーが作ったのに
「あー、人を作ったは良いけど、調子乗りすぎ。一旦、リセットな」
とファミコンをやっている子供の如くリセットボタンで洪水って言う酷い人物であるが誰も逆らえない(悪魔ってのがいるが、悪魔っても元々は神の部下だから余り強くは逆らえない中間管理職である)。
だが、世の中には不届き者が多く、悪に手を染めている人も多い。つまり旧約聖書を読んでない奴ばかりで、事もあろうことか、結婚前に『婚前前交渉』等と言う神をも恐れぬ所業を行う人ばかりだ。
だから旧約聖書で例えても分かり難い。


じゃあ、『ゆとり世代』の為に『ドラゴンボール』だろうか。
:バイオリン→クリリンとヤムチャ
2:N饗の1stトランペット→ベジータ
3:指揮者→スーパーサイヤ人化した悟空
だろうなぁ。流石に指揮者には逆らえないし。


だが、『ドラゴンボール』も終わった漫画だし、知らない読者も多い。
世間では『艦これくしょん』なるものが流行っているらしい。軍艦なら判るだろう。
1:バイオリン→漁船
2:N饗の1stトランペット→戦艦大和
3:指揮者→ふうせん爆弾
だろうか。戦艦大和は凄いんだけど戦歴が皆無だからな。作って沈めただけ。タイタニック号以下。
その点、ふうせん爆弾は凄い。第二次世界大戦中、日本軍が唯一、アメリカ本土へ攻撃出来た戦法だし(被害は皆無だったが)。


って、つまりトランペットでN響って言うニュアンスは伝わりにくい。
金管楽器の中で最も小さいマウスピースを使う事もあり、演奏方法は世間が思っている程、楽ではない。
プロのオケの1stとなると1ステージで体重が2〜3kg減るっつーのにだ。

で、甥だ。

「まだ1歳程度のガキがラッパ?」

と思ったら写真が送られてきた。最初は口に咥える程度だったらしいのだが、最近は

「咥えて息を吹き込むと音が出る」

と言う事を発見したらしく、ブーブーと鳴らしまくっているらしい。
ってか、甥が吹いている玩具のラッパはリードが入っているので厳密にはラッパではなく『リード楽器』であり、『キーが付いてないサックス』なんだが。



写真を送ってもらった。

まぁ、宜しい。
だが、トランペットを生業とする伯父さんにすれば

「トランペットだけはやめておけ。チューバとかユーフォニアムとかトロンボーンとかあるけど、フレンチ・ホルンとトランペットだけはやめておけ。苦労が増えるだけだ」

と言いたいのを我慢している。

夢一夜

小さな小島にいる。





何故、こんな処にいるのか分からないがボンヤリとあるいていると妙な神社に出会った。

神社は左右2つに殆ど同じようなものがある。不思議なのはなのは境内や階段にコンクリートの砂利の代わりに貝殻がびっしりと敷き詰められている。
その貝殻をコンクリートで固めている。

貝でも祀っているのか?と思った。後ろは海だし漁業が盛んなのだろう。

神社に行くと、境内にポツンと1m☓50cm穴が開いている。

見ると真っ黒な海蛇と言うかウツボと言うのか、だが胴体の根本は貝である。だから貝の足なんだろうが見た目はどう見ても海蛇だ。


それを白いトレーナーを来た女性が、ソレに餌を上げている。


餌は何かの糞を固めてちょうど封筒くらいのサイズにしたものである。


それを水中に入れると、貝の化け物みたいなものが勢い良く「バク!」と食べる。その様子が面白い。

どうして貝を境内に敷き詰めているのか?。貝を祀っているのか?と、その女性に聞くと

「人間は罪深い。生きているだけで罪深い。何でも食べる。貝を祀っている訳ではない。だが、罪深いから何でも祀らなければならない。それが貝でも神でも」

と言う。

目の前の謎の生命体は一体、何なんだろう?と思ったら女性は隣の神社で何やらやっている。隣の神社には穴は開いていない様子だ。

穴の中でマンジリとしている海蛇なのか貝なのか判らない真っ黒なモノを見ながら今日の宿をどうしよう?と思った。


まさか、この神社で世を明かすわけにはならんんだろうし。


だが、周囲は海ばかりだ。


どうしよう・・・



と思ったら目が覚めた。